ぐすたふの音楽館2017年第6回

主婦の目・母の目・女の目で厳選した「とれたて」の情報をボックスにぎっしりと詰め込んでお届けする番組、FM HOT 839のとれたてランチBOX、FM HOT 839から月曜から金曜の10:00〜13:00にお送りしています。

その中の、11:45頃からの15分間は毎日違うゲストをおむかえしての日替わり玉手箱のコーナーです。毎月第4火曜日は私が「ぐすたふの音楽館」をお届けしています

2017年6月27日は、2017年の第6回目の放送でした。今回はカルメン・マキ&OZを取り上げました。

お届けした曲は

  • 六月の詩
  • 崩壊の前日
  • 空へ

でした。

ボーカリストであるカルメン・マキさんは、詩人の寺山修司が主催していた劇団「天井桟敷」の団員として活動していたときに、レコード会社の関係者の目にとまって、1969年に「時には母のないこのように」でレコードデビュー、6枚のシングルと3枚のアルバムを出しています。

「時には母のないこのように」のヒットのご褒美としてレコード会社からレコードプレーヤーとLPレコード(30センチの大きなレコードですね)をプレゼントされたそうですが、その中にあったジャニス・ジョップリンのレコードに衝撃を受け、ロックへの転向を決意したのが1970年、1971年に竹田和夫率いるブルース・クリエイションとのコラボレーションでアルバムを制作したのち、1972年に当時18歳だったギタリストの春日博文さんと共にカルメン・マキ&OZを結成ということになりました。

当時のメンバーは、カルメン・マキさん、春日博文さんの他に、ベースが鳴瀬喜博(なるせよしひろ)さん、ドラムスが樋口晶之(ひぐちまさゆき)さん、という顔ぶれでした。

ベースの鳴瀬さんは金子マリ&バックスバニーを経て今は櫻井哲夫さんの後任としてカシオペアで活躍中、ドラムスの樋口さんはブルース・クリエイション、クリエイションを経てフリーで活動されています。

その後カルメン・マキさんと春日博文さん以外のメンバーが大幅に入れ替わり、デビューシングルの「午前一時のスケッチ」、そしてファーストアルバムの制作を行って、1975年1月にファーストアルバムを発表します。このアルバムは10万枚以上と、当時のロックアルバムとしては大ヒットとなりました。

下に、そのアルバムのオープニングを飾る曲、「六月の詩」を貼り付けます。

この時期のメンバーは、マキさん、春日さんの他に、ドラムスが西哲也さん、古田たかし、内藤正美さん、ベースが千代谷晃さんを経て、私の心の師匠であるシゲさんこと川上茂幸さんとなります。

この時代、日本では本格的なロックバンドというのはまだまだ少なかったようで、どちらかというと、ロック風の歌謡曲っぽい音といったものが多かったそうです。そんななかこのバンドは欧米のロックの音に全く引けを取らない音を出していた、という評論を読んだことがあります。同時期、サディスティック・ミカ・バンドの黒船、四人囃子の「一触即発」といったレベルの高いアルバムが、相次いで出ています。

1976年、アメリカに4ヶ月滞在してセカンドアルバムを制作しています。下に、そのセカンドアルバムから「崩壊の前日」を貼り付けますね。

 

この曲のイントロはベースのソロから始まるんですが、これが川上茂幸さんです。歪ませた大きな音のベースが特徴ですが、技術的に高度なことはしていないのに、かっこよく聴かせるのが上手な方だと思います。

カルメン・マキ&OZの曲の詩をほとんど書いている加治木剛さん、ダディ竹千代さんの経営するライブハウスが新橋にありまして、定期的に色んなミュージシャンとセッションができる、っていうイベントをやっています。

今から7年ほど前に、そのお店でカルメン・マキ&OZの曲のセッションがあって、参加してきました。メンバーの中からはベースの川上さんと、ドラムの武田さんがいらっしゃっていまして、川上さんはしびれるような音を出していらっしゃいました。その当時は特に音楽活動をやっていらっしゃったわけではなかったはすなんですが、音一つで聞いている人をしびれさせることが出来るなんて、凄い人だと思いました。

私は、ドラムの武田さんと一緒に、今日の1曲目でおかけした六月の詩を演奏させて頂きました。とても光栄でした。

さて、2枚目のアルバムを出した後の1977年10月、カルメン・マキ&OZは新宿厚生年金会館のステージを最後に解散します。解散した年の12月、サードアルバムをリリースします。このアルバムはその前2作に比べると少しポップな仕上がりになっています。その後、1978年に最後の新宿厚生年金会館のステージの模様に加えて、日比谷野外音楽堂における77年5月のコンサートの模様を収録したライブアルバムが発表されました。放送では、このライブアルバムから「空へ」をかけましたが、下にそれとは違うテイクの動画を貼り付けておきますね!

 

次回は7月25日の予定です。お楽しみに!

何か一言いただければと